法令・制度解説

フロンの確認証明書とは|冷媒が入っていない機器を処分する前の確認

依
依田尚人

著者・監修 ・ YDAIコンサルティング株式会社 代表

8分
目次

確認証明書は、第一種特定製品に冷媒フロン類が充塡されていないことを確認した場合に関係する書類です。通常の回収依頼と同じ書類として考えず、冷媒の状態を確認する例外ルートとして整理します。

フロン類の使用の合理化及び管理の適正化に関する法律第41条と施行規則第27条の2を基に、2020年4月1日施行の廃棄時引渡し等に関する改正を含む内容を2026年9月20日に確認しました。

確認証明書が関係する場面

通常の回収手続との違い

通常の回収手続と確認証明書の流れを分けた手描き図
通常の回収手続と確認証明書の流れを分けた手描き図

通常は、廃棄等実施者が冷媒フロン類を充塡回収業者へ引き渡す流れを確認します。一方、冷媒が充塡されていないことを確認した場合には、充塡回収業者が確認証明書を交付する仕組みがあります。対象機器の状態を管理者だけで判断して手続を省くものではなく、書類が必要となる条件を確認するための流れです。

対象となり得る機器の基本は、フロン点検の義務と対象機器で確認できます。設置場所ではなく、業務用として製造された仕様と冷媒を銘板等で照合します。

例外として確認する条件

銘板と機器の冷媒状態を確認する場面の図
銘板と機器の冷媒状態を確認する場面の図

確認証明書が関係するのは、冷媒フロン類が充塡されていないことを確認した場合です。廃棄予定の機器に冷媒が残っていないと考えられても、見た目や停止期間だけで判断できるとは限りません。機器の履歴、整備記録、銘板情報を整理し、充塡回収業者に確認する情報をそろえます。

法第41条は、フロン類が充塡されていないことを確認した場合を除き、廃棄等実施者が充塡回収業者へ引き渡す仕組みを定めています。例外が成り立つかは、事実関係に応じて確認します。

確認時に整理する情報

機器と確認者の情報

機器番号と確認者の情報を照合する管理者の図
機器番号と確認者の情報を照合する管理者の図

確認に備えて、管理者は機器の型式、設置場所、銘板の情報、過去の点検整備記録、廃棄の予定を整理します。機器が複数あるときは、冷媒の有無を案件全体で一括せず、機器ごとに情報を対応させます。確認証明書を受け取る場合も、どの機器に関する書類かを後から追える形で保管します。

機器の定格出力を確認する場面では、業務用エアコンの定格出力の見方が参考になります。定期点検の要否と、廃棄時に必要な確認書類は分けて整理します。

保管の考え方

確認証明書を機器別の記録と保管する図
確認証明書を機器別の記録と保管する図

施行規則第27条の2では、確認証明書について、充塡回収業者は写しを、廃棄等実施者は交付を受けた証明書を、交付日から3年間保存する考え方が示されています。回収依頼書や引取証明書と同じファイルに置く場合も、確認証明書であることと対象機器を分かるようにします。

電子で保存する場合も、書類名、交付日、対象機器、保管場所を記録しておくと、廃棄案件を見返す際に確認しやすくなります。保存期間の起点を点検整備記録簿と同じに決めつけないことが重要です。

廃棄時に分けて確認すること

冷媒の確認

冷媒の確認と書類の確認を並べた手描き図
冷媒の確認と書類の確認を並べた手描き図

冷媒の確認では、通常の引渡しを行うのか、確認証明書が関係する状態かを、充塡回収業者とのやり取りと書類で確認します。管理者は、回収依頼書、委託確認書、確認証明書、引取証明書を用途別に区別します。書類名が似ていても、交付する相手と確認する時点が異なります。

簡易点検や定期点検の確認項目は、簡易点検と定期点検の違いを参照できます。日常の点検記録は、廃棄時の確認にも機器情報を探す手掛かりになります。

機器の引渡し

機器を解体や資源利用の目的で引き渡す段階では、冷媒の確認とは別に、引取証明書の写しが関係する場合があります。法第45条の2に基づく書類の交付は、確認証明書の保存とは別の論点です。処分先や引渡しの経路により確認事項が変わるため、対象機器と書類を同じ案件として照合します。

通常ルートと確認証明書の早見表

確認する場面管理者が用意する情報保存の確認
冷媒の引渡しを依頼する対象機器、回収依頼書又は委託確認書書類の写しと引取証明書を機器に対応させる
冷媒が充塡されていないことを確認する機器情報、履歴、確認を依頼する情報交付を受けた確認証明書を交付日から3年間保存する
機器を引き渡す引取証明書の写し、引渡し先の情報冷媒の確認書類と別に確認する

確認証明書を受け取るまでの整理

冷媒の状態を示す資料を分ける

冷媒が充塡されていないことの確認では、機器の停止状況、過去の整備履歴、廃棄の予定を一つの情報として整理します。機器を長期間使っていないことや、見た目に配管が外れていることだけで冷媒の状態を決めるものではありません。管理者が持つ記録と、充塡回収業者が確認する事項を分けて準備します。

機器ごとに、型式、銘板に示された冷媒、設置場所、管理番号、直近の整備日を控えます。機器を複数台まとめて処分する場合も、確認証明書がどの機器のものかを後から追えるようにします。冷媒の確認と機器の引渡しが別の時期になる場合には、書類を同じ保管先で対応させます。

保存後に照合できる形にする

確認証明書を受け取ったら、交付日、対象機器、確認した充塡回収業者を記録します。確認証明書の保存期間は交付日を起点に確認するため、点検整備記録簿の保存期間と同じ日付を使わないようにします。紙の原本と電子の写しがある場合は、正本の保管場所も明確にします。

廃棄案件の終了後には、通常の回収書類、確認証明書、機器を渡す際に必要となる書類の有無を一覧で確認します。書類が一つでも不足する場合には、その用途を確認してから次の引渡しを進めます。

確認した根拠を案件票に残す

確認証明書に関する確認を行った日には、対象機器の管理番号、型式、設置場所、確認した資料、確認した担当者を案件票に残します。確認証明書、回収依頼書、委託確認書、引取証明書を別々に保管する場合にも、同じ機器番号から保管場所を探せるようにします。口頭で確認した内容があるときは、確認先、確認日、確認した事項を記録し、推測で補った情報と区別します。

確認の結果が前回と異なる場合には、異なる理由を機器の変更、設置場所の変更、記録の追加、資料の更新などに分けて確認します。数値や書類の名称だけを更新するのではなく、どの資料に基づいて変更したかを残します。後から確認する担当者が、元の状態と変更後の状態を照合できるようにします。

管理責任や機器状態の変更を確認する

機器の廃棄予定、冷媒の状態、引渡し先の変更がある場合には、管理者、保管する記録、確認の時点を見直します。現在の台帳だけでは過去の事実関係が分からなくなるため、変更前後の情報を消さずに履歴として残します。複数拠点の機器を扱う場合も、同じ名称の機器を設置場所と管理番号で区別します。

担当者の交代や組織変更があるときには、どの記録を誰が引き継ぐかを一覧で確認します。保管場所へのアクセス方法、紙の原本の所在、電子記録の確認方法を引継ぎ資料に記します。確認が済んでいない項目には、次に確認する資料や窓口を残します。

次の確認へつなぐ

機器の引渡し又は書類の保存を進める前に、機器情報、記録、確認結果に不足がないかを見直します。確認できない事項は類似機器の情報で置き換えず、型式、銘板、公式資料、所管窓口などの根拠を確認します。判断に使った条件を残すことで、同じ機器を次回確認するときの手掛かりになります。

定期的に案件票と機器台帳を見比べ、廃棄済み、譲渡済み、移設済みの機器が現在の一覧に残っていないかを確認します。記録の保管期間が異なる書類は、書類名と起算日を分けて管理します。

まとめ

確認証明書は、冷媒が充塡されていないことを確認した場合に関係する書類です。通常の回収と機器の引渡しを分け、対象機器、交付日、保存対象を照合します。制度全体は、法令・制度解説から確認できます。

よくある質問

Q. 確認証明書は誰が交付しますか
冷媒フロン類が充塡されていないことを確認した場合、充塡回収業者が確認証明書を交付します。管理者は、対象機器と交付日を確認して保管します。
Q. 冷媒がないと考えれば回収依頼は不要ですか
冷媒がないと考える理由だけで通常の手続を省くことはできません。法第41条の例外に当たるかは、充塡回収業者による確認と確認証明書の扱いを確認します。
Q. 保存はどう考えますか
廃棄等実施者が交付を受けた確認証明書は、施行規則第27条の2に基づき交付日から3年間保存する考え方です。ほかの書類と一緒に保管する場合も、書類の目的を区別します。
Q. 機器の処分も同時に進められますか
機器の引渡しには、冷媒の確認とは別の確認事項があります。処分方法や引渡し先に応じた書類は、法第45条の2と所管窓口の案内で確認してください。

出典

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