選び方・比較

RaMSでフロン点検記録を確認する方法|管理者向けの準備と流れ

依
依田尚人

著者・監修 ・ YDAIコンサルティング株式会社 代表

8分
目次

RaMSを使ってフロン点検記録を整理する際は、最初に機器ごとの点検整備記録簿に必要な情報を確認します。そのうえで、RaMSのログブックと機器管理番号を対応させると、機器別の記録を確認しやすくなります。

管理者判断基準第四と、一般財団法人日本冷媒・環境保全機構「管理者のための利用ガイド Ver.14-1」を基に、2026年9月21日に確認しました。管理者判断基準は2020年4月1日施行の改正内容を含みます。

記録を確認する前提

機器ごとに整理する情報

機器管理番号と点検整備記録簿を対応させる手描き図
機器管理番号と点検整備記録簿を対応させる手描き図

管理者判断基準第四では、第一種特定製品ごとに点検整備記録簿を作成し、機器の基礎情報、点検、整備、冷媒の充塡・回収などを記録する考え方が示されています。RaMSを利用する前にも、機器ごとの管理番号、型式、設置場所、冷媒、圧縮機の情報を整理します。

対象機器の範囲は、フロン点検の義務と対象機器で確認できます。記録が複数拠点に分かれる場合も、同じ管理番号で機器を追えるようにします。

点検整備記録簿との関係

点検整備記録簿の項目とRaMSログブックを対応させる図
点検整備記録簿の項目とRaMSログブックを対応させる図

RaMSの公式ガイドは、機器管理番号ごとにログブックを作成し、簡易点検や整備の記録を登録する機能を案内しています。ログブックを制度上の記録と対応させるには、入力前に対象機器と記録日を確認します。別機器の記録を同じログブックに入れないよう、機器番号と銘板情報を照合します。

ログブックは、点検そのものを行う機能ではありません。点検の実施と、実施した内容を記録として整理する作業を分けて考えます。

RaMSを使う前の準備

公式ガイドで確認する利用条件

RaMS公式ガイドと事業所情報を確認する図
RaMS公式ガイドと事業所情報を確認する図

公式ガイド Ver.14-1では、利用する事業所を登録して利用を始める流れと、管理者のメニューでログブックの作成・一覧確認・簡易点検の登録・点検履歴の閲覧ができることを案内しています。実際の画面表示や登録に必要な情報は変わることがあるため、操作前に公式ガイドの現行案内を確認します。

事業所が複数ある場合は、本社情報、拠点名、機器の設置場所を取り違えないようにします。操作を急ぐ前に、どの事業所のどの機器を記録するかを決めます。

機器情報と記録の整理

事務所、店舗、工場の機器情報を一覧化する図
事務所、店舗、工場の機器情報を一覧化する図

ログブックを作る前に、機器管理番号、型式、設置場所、冷媒、圧縮機の定格出力、管理責任を整理します。機器が移設されている場合や、売却・廃棄が予定されている場合には、現在の状態と過去の記録の関係も確認します。入力する記録の根拠となる点検整備記録簿や整備報告の保管場所を控えます。

定格出力の確認には、業務用エアコンの定格出力の見方が参考になります。出力は点検区分を確認する材料であり、ログブックの機器情報と対応させます。

記録確認の流れ

機器番号から記録を確認する

機器番号から簡易点検と整備履歴を確認する図
機器番号から簡易点検と整備履歴を確認する図

RaMSでは、機器管理番号ごとにログブックを作成して機器を管理します。公式ガイドに示される簡易点検の登録や点検履歴の閲覧を使う前に、対象機器、実施日、点検を行った事実を照合します。記録が複数ある場合は、実施年月日と機器番号を基に重複の有無を確認します。

簡易点検は第一種特定製品について3か月に1回以上の区分であり、管理者自身が行えます。点検の内容と頻度は、簡易点検と定期点検の違いで確認できます。

保存と引渡しを確認する

記録をRaMSで整理する場合も、機器ごとの履歴を確認できる状態に保ちます。点検整備記録簿は、冷媒の引渡しが完了した日から3年を経過する日まで保存する考え方です。機器を譲渡する場合には、記録簿又は写しを機器とともに引き渡す確認があります。

準備する情報と確認順

準備する情報確認する公式資料作業の目的確認先
機器管理番号、型式、設置場所管理者判断基準第四、RaMS利用ガイド機器を特定する銘板、機器台帳
点検実施日、点検結果管理者判断基準第二・第四点検履歴を機器別に残す点検整備記録簿
整備、充塡・回収の記録管理者判断基準第四整備履歴を確認する整備報告、記録簿
操作手順RaMS公式ガイドの現行案内画面の操作を確認する一般財団法人日本冷媒・環境保全機構

記録の入力前後に行う照合

入力前に元の記録を確認する

RaMSに記録を整理する前に、紙又は電子で保管している点検整備記録簿、整備報告、機器台帳を確認します。機器管理番号、型式、設置場所、点検実施日、整備日、冷媒の情報が一致しているかを見ます。管理番号が未確認の機器や、型式が似ている機器は、銘板の情報を確認してから登録の対象にします。

簡易点検の記録では、点検を行った旨と実施年月日を確認します。整備の記録では、作業日、内容、冷媒の充塡・回収に関する情報を確認します。記録が複数の担当者から集まる場合には、同じ機器・同じ日に二重の記録がないかを照合します。

入力後に機器別の履歴を確認する

ログブックに記録を登録した後は、機器管理番号ごとの履歴を確認します。点検日が時系列に並んでいるか、別機器の情報が混ざっていないか、記録の根拠が残っているかを見ます。過去の記録を修正する必要がある場合には、修正日と理由を点検整備記録簿でも確認します。

機器を移設、譲渡、廃棄した場合には、現在の設置場所や管理責任だけで過去の履歴を変更しないようにします。記録を探す際には、機器管理番号、型式、実施日で検索できる状態を保ちます。

公式案内の確認日を残す

RaMSの画面や操作方法は更新されることがあるため、利用する際には公式ガイドの版、確認日、案内されている機能を記録します。利用ガイド Ver.14-1で確認したログブックの作成、簡易点検・整備の記録、点検履歴の閲覧という内容と、実際に利用する画面を照合します。

公式ガイドの記載と異なる表示に気付いたときは、以前の画面名を前提に操作を続けず、現行の案内を確認します。機器の点検と、記録をシステムで管理する手順を別の作業として整理します。

確認した根拠を案件票に残す

RaMSに整理する点検記録の確認を行った日には、対象機器の管理番号、型式、設置場所、確認した資料、確認した担当者を案件票に残します。機器管理番号、ログブック、点検整備記録簿、整備報告を別々に保管する場合にも、同じ機器番号から保管場所を探せるようにします。口頭で確認した内容があるときは、確認先、確認日、確認した事項を記録し、推測で補った情報と区別します。

確認の結果が前回と異なる場合には、異なる理由を機器の変更、設置場所の変更、記録の追加、資料の更新などに分けて確認します。数値や書類の名称だけを更新するのではなく、どの資料に基づいて変更したかを残します。後から確認する担当者が、元の状態と変更後の状態を照合できるようにします。

管理責任や機器状態の変更を確認する

機器の移設・譲渡・廃棄、事業所情報又は管理責任の変更がある場合には、管理者、保管する記録、確認の時点を見直します。現在の台帳だけでは過去の事実関係が分からなくなるため、変更前後の情報を消さずに履歴として残します。複数拠点の機器を扱う場合も、同じ名称の機器を設置場所と管理番号で区別します。

担当者の交代や組織変更があるときには、どの記録を誰が引き継ぐかを一覧で確認します。保管場所へのアクセス方法、紙の原本の所在、電子記録の確認方法を引継ぎ資料に記します。確認が済んでいない項目には、次に確認する資料や窓口を残します。

次の確認へつなぐ

ログブックの記録確認又は保存・引渡しの確認を進める前に、機器情報、記録、確認結果に不足がないかを見直します。確認できない事項は類似機器の情報で置き換えず、型式、銘板、公式資料、所管窓口などの根拠を確認します。判断に使った条件を残すことで、同じ機器を次回確認するときの手掛かりになります。

定期的に案件票と機器台帳を見比べ、廃棄済み、譲渡済み、移設済みの機器が現在の一覧に残っていないかを確認します。記録の保管期間が異なる書類は、書類名と起算日を分けて管理します。

まとめ

RaMSを使う前に、機器管理番号と点検整備記録簿を対応させます。公式ガイドに示されたログブックの機能を利用し、記録の根拠を機器ごとに確認します。関連情報は、実務ガイドで確認できます。

よくある質問

Q. RaMSは法定の点検そのものを行いますか
RaMSは点検そのものを行う機能ではありません。管理者が行った簡易点検や整備の記録を、機器管理番号ごとのログブックで整理・確認する機能が公式ガイドに示されています。
Q. 記録は機器ごとに必要ですか
管理者判断基準第四は、第一種特定製品ごとに点検整備記録簿を作成する考え方を示しています。RaMSを使う場合も、機器管理番号と記録を対応させます。
Q. 操作方法はどこで確認しますか
RaMSの実際の画面操作は、一般財団法人日本冷媒・環境保全機構が案内する公式ガイドの現行版で確認します。登録前に必要な機器情報をそろえます。
Q. 入力する記録は何ですか
簡易点検、整備、冷媒の充塡・回収など、機器ごとの点検整備記録簿に必要な情報を確認します。入力前に元の記録と実施年月日を照合します。

出典

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